「条件が高すぎるのでは」「もう少し下げた方がいい」と言われても、結婚相手のことですから、簡単に納得できないのは当然です。
先に結論をお伝えすると、高望みかどうかは、条件の数だけでは決まりません。望む結婚生活に本当に必要な条件は守り、過去の基準や不安から加えた条件は、会ってから判断できる形へ変えることが大切です。
条件をすべて下げる必要はありません。「絶対に外せない」「範囲を調整できる」「あればうれしい」の3つに分けると、妥協せずに出会いの可能性を広げられます。
執筆・監修|婚活Lab CMD 代表カウンセラー 吉田 晋。2016年から人材支援に携わり、延べ1,000件以上の面談・相談を経験。自身も結婚相談所で条件と活動方法を見直し、半年で成婚退会しました。
この記事でわかること
- 希望条件が「高望み」に見える本当の理由
- 婚活の可能性を狭める4つの思考パターン
- 条件を下げずに、3つへ整理して見直す方法
1.高望みかどうかより、条件が必要な理由を考える
年収、年齢、身長、学歴、住む場所、休日、外見。婚活で希望を持つこと自体は悪くありません。問題は、その条件が何のために必要なのかを考えないまま、すべてを必須にすることです。
たとえば「年収600万円以上」を希望していても、本当に欲しいのは数字ではなく、結婚後も安心して暮らせることかもしれません。「同年代がよい」の奥には、価値観や体力、将来設計を共有しやすい相手がよい、という希望があるかもしれません。
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。
| 表面の条件 | 条件の奥にある希望 | 会って確認できること |
|---|---|---|
| 年収600万円以上 | 経済的に安心したい | 働き方、支出、貯蓄、生活設計を話せるか |
| 同年代 | 将来像を共有したい | 子ども、仕事、住まいの希望を話し合えるか |
| 近い居住地 | 結婚後の生活負担を減らしたい | 転居や通勤について調整する意思があるか |
| 趣味が同じ | 一緒に楽しく過ごしたい | 違う趣味でも互いの時間を尊重できるか |
数字だけで区切ると、条件を満たさない人は会う前に対象外になります。しかし、条件を求める理由まで戻ると、別の形で希望を満たす人が見えてきます。
また婚活は、自分が条件に合う相手を選ぶだけではありません。相手からも「会いたい」「関係を深めたい」と思ってもらう必要があります。条件を一つ加えるごとに、候補となる人数と、双方の希望が重なる範囲は狭くなります。
何人と会っても「合う人がいない」と感じるときは、相手だけでなく、条件・初回判断・自分の見せ方を分けて考えてください。結婚相談所に「ろくな女がいない」と感じたときの5つのサインでも詳しく整理しています。
2.婚活の可能性を狭める4つの思考
本人は高望みをしているつもりがなくても、過去の経験や失敗への不安が、判断基準を少しずつ狭めることがあります。次の4つに当てはまらないか確認してみてください。
①過去や理想の「一番よい状態」を現在の基準にする
「昔はもっと条件のよい人から声をかけられた」「以前の交際相手は、もっと年収が高かった」。過去の一番よかった経験が基準になると、目の前の相手の良さより、過去との違いばかりが目につきます。
年齢、仕事、生活環境、活動地域が変われば、出会い方も変わります。過去を否定する必要はありません。ただ、過去に一度あった出会いと、今も継続して出会える範囲は分けて考える必要があります。
②希望条件をすべて「足し算」する
年収、年齢、外見、居住地、休日、趣味。一つひとつは自然な希望でも、全部を必須にすると候補は急激に減ります。
「優しい人」のように数字で表せない条件も同じです。優しい、会話が合う、家事をする、共働きに理解がある、と項目を増やし続けると、頭の中に欠点のない人物ができてしまいます。
③「もっとよい人がいるかもしれない」と決めない
誠実で、大きな違和感もなく、もう一度会ってもよいと思う。それでも「次はもっと条件のよい人に会えるかも」と関係を終えることがあります。
強い違和感を無視する必要はありません。ただ、「この人とは合わない」ではなく、「まだ会っていない誰かの方がよいかもしれない」で断る状態が続くなら、判断を先延ばしにしていないか確認してください。
複数の相手を比較して決められない方は、婚活で一人に決められない原因と3つの判断基準も参考にしてください。
④一度の嫌な経験を、年代や職業全体の特徴にする
一度のお見合いで嫌な思いをすると、「年上の人とは合わない」「この職業の人は話が通じない」と、似た条件の人をすべて避けたくなることがあります。
不快な言動をした相手へ、もう一度会う必要はありません。ただ、一人との経験を同じ年代や職業の全員へ広げると、本来は相性のよい相手まで候補から外れます。一件の経験と、集団全体への判断は分けましょう。
3.人材支援でも婚活でも、過去ではなく現在地を知る
人材支援で、医療職の方の転職をお手伝いしたことがあります。個人が特定されないよう、実際の相談内容から一部の状況を変えてご紹介します。
その方は、医療人材の需要が急激に高まった特殊な時期に、通常よりかなり高い待遇で働いていました。その後、家庭の事情で仕事を離れ、しばらくして転職活動を再開しました。
ところが求人を紹介しても、なかなか応募先が決まりません。過去の高待遇が「普通の給与」として記憶に残り、現在の求人がすべて低く見えていたからです。ご本人に、無理な条件を求めている自覚はありませんでした。
私たちが現在の求人状況を説明しても、最初は受け入れてもらえませんでした。しかし、複数の人材会社から同じ水準の求人を提示されたことで、初めて「過去の特殊な状況」と「現在の相場」は違うかもしれないと気づかれました。
転職と婚活を同じものとして扱っているわけではありません。人は求人票ではなく、条件だけで価値が決まるものでもありません。共通するのは、過去の例外的な経験が、現在の基準として残ることがあるという点です。
私も、条件から相手を探して選択肢を狭めていました
私自身も結婚相談所へ入会した当初は、見た目や条件を中心に相手を探していました。希望を一つずつ足し、知らないうちに自分で選択肢を狭めていたのです。
活動がうまくいかなくなってから、申し込む相手、プロフィール、写真、会話を見直しました。それと同時に、希望条件を並べるのではなく、「どのような生活を送りたいか」「どのような景色を一緒に見たいか」「そのとき自分はどのような気持ちでいたいか」まで考えました。
将来像が見えたことで、必要な条件と、最初から必須にしなくてよい条件を分けられるようになりました。その後は仮交際へ進めるようになり、結婚相談所での活動開始から半年で成婚退会しました。
詳しい経歴と支援方針は、代表カウンセラー紹介でご覧いただけます。
4.条件は下げるのではなく、3つに分けて見直す
条件の見直しは、全部を消す作業ではありません。次の3つに分けると、「妥協したくない」という気持ちと、現実に会える範囲の両方を大切にできます。
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。
| 分類 | 考え方 | 例 |
|---|---|---|
| 絶対に外せない | 安心した結婚生活に不可欠 | 人格の尊重、誠実さ、暴力や依存の問題がない、重要な将来像を話し合える |
| 範囲を調整できる | 一点で切らず、実際に会って判断する | 年齢差、年収、居住地、休日、身長、外見 |
| あればうれしい | なくても生活の幸福を損なわない | 趣味の一致、特定の職業、細かな好み |
STEP1|欲しい条件より、送りたい生活を言葉にする
まず、肩書きや数字を外して考えます。休日をどのように過ごしたいか。仕事が大変なとき、どのような関係でいたいか。家事、お金、家族について、どのように話し合いたいか。生活の場面まで具体化してください。
STEP2|数字の条件を、生活上の目的へ置き換える
年収を求めるなら、安心のために毎月いくら必要なのか。居住地を限定するなら、通勤、親の介護、地域への愛着のどれが理由なのか。目的が分かれば、同じ希望を満たす別の選択肢が見つかります。
STEP3|一度に全部変えず、一つ広げて確かめる
条件を一気に外すと、「妥協させられた」という気持ちが残ります。年齢幅を少し広げる、居住地を隣接エリアまで見るなど、一つだけ範囲を広げ、実際に会った印象を振り返ってください。

吉田からひと言
私が作り直したお相手リストも、「絶対になくてはいけない」「あればうれしい」「なくても構わない」の3つでした。条件を下げたのではなく、幸せな生活に必要な順へ並べ直したのです。
大切なのは、条件に合う人を探すことだけでなく、その人と望む生活を話し合えるかを確かめることです。
5.婚活の高望み・条件見直しに関するよくある質問
「高望み」と言われたら、条件を下げるべきですか?
すぐに下げる必要はありません。まず、その条件が望む結婚生活に不可欠なのか、過去の基準や不安から加えたものなのかを分けてください。必要な理由が明確な条件は守り、会って判断できる条件だけ範囲を調整します。
年齢や年収の希望を持つこと自体が高望みですか?
希望を持つこと自体は高望みではありません。ただし、複数の条件をすべて必須にすると、双方の希望が重なる人数は少なくなります。数字を求める目的まで確認し、別の形でも満たせないか考えてください。
条件を広げたら、妥協した気持ちになりませんか?
何のためか分からないまま外せば、妥協に感じます。望む生活を先に具体化し、「なくても生活の幸福を損なわない」と自分で納得できたものだけを広げれば、選び直しになります。
一人で条件を整理できないときは、どうすればよいですか?
条件を作った背景、これまで会った相手、どの段階で活動が止まるかを第三者へ話すと、自分では当たり前になっていた基準が見えやすくなります。一方的に「高望み」と決めつけず、条件の理由を聞く担当者へ相談してください。
まとめ|条件を下げる前に、望む生活へ戻る
- 条件の数字ではなく、なぜ必要なのかを考える
- 過去の基準、条件の足し算、決断の先延ばし、一件の一般化を見直す
- 条件を「絶対に外せない・調整できる・あればうれしい」に分ける
- 一度に全部変えず、一つ広げて会った結果を振り返る
婚活Lab CMDは、一方的に「高望みです」「条件を下げてください」とは言いません。人材支援の面談経験と自身の婚活経験をもとに、どのような生活を望み、そのために何が本当に必要なのかを一緒に整理します。
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